高野保光のコラム


by u-kuukan
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先月、北欧に行ってきました。
目的は、アスプルンドアアルトの建築を体感することでしたが、今回、僕が一番グッときた建築は、フィンランドのトゥルクで見たブリュックマン設計の「復活の礼拝堂」でした。
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生涯、故郷のこの地で設計活動を続けた建築家です。7歳年下で、ユバスキュラ、トゥルク、ヘルシンキ、アメリカとより華やかな地に活動の場を移し世界的になっていったアアルトとは対照的で、その生き方にも強く惹かれました。ブリュックマンは、この街でローカルアーキテクトとして1955年に一生を終えました。図面に描かれる樹木の表現を大切にし、異常なまでに細部へのこだわりがあったそうです。建築の用途や周辺環境を注意深く読み取る手法、スケール感とプロポーションに深く共感しました。

この教会は、やや小高い丘にフィンランド特有と思われる澄んだ水平方向からの光を受けて、静寂の中に一見素っ気ない外観を見せて建っていました 。
ロマンチックで古典主義的、優しく淡い色合いの素材たち、ヴォールトの天井の礼拝堂は片側にのみ列柱と横長の大きな窓を配し、席のレイアウトは正面に対して斜めに振り、光と祭壇のほうに向いています。
アシメトリーな空間構成、清楚でなんとも幽玄、アールヌーボー調の控えめな装飾・・・・・・透明な光と影の静かな共鳴。

・・・・・・・・・いつのまにか癒されている自分がいました。

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# by u-kuukan | 2016-06-08 19:43 | 建築

四国巡礼

先日、某住宅メーカーの設計コンペの審査と講演会があり四国に行ってきました。
前日入りして、高知と香川の建築と庭を堪能しました。
初日は高知、牧野富太郎記念館竹林寺など見学その後土讃線で丸亀へ。
猪熊弦一郎美術館の夕景が綺麗でした。ここが駅前?とは思えないこの風景、何度見ても驚きます。
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2日目は高松、栗林公園掬月亭を見て、喫茶 城の眼で美味しいコーヒーと音楽に耳を傾けながら講演会の予習。午後は、住宅コンペの審査と講演会に臨みました。
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3日目は、高松の友人の車で、イサムノグチ庭園美術館ジョージナカシマ記念館志度寺重森三玲の庭を散策。曲水式庭園は昭和21年南海地震で大きな被害を受けましたが、重森三玲の指導で10年費やして復旧したそうです。石の据え方など重森三玲そのものでした。手入れが十分でないのか、すこし庭が荒れているのが残念です。書院の間には重森三玲による枯山水庭園もありました。
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香川は建築王国と言われています、デザイン知事と呼ばれた金子正則さんの力が大きかったのでしょう。美しい建築を訪ねながら経済一辺倒になってしまった現代を思うと、いろいろと考えさせられました。ギリシア人の映画監督 テオ・アンゲロプロスは次のように語っています。

問題は経済という物差しが、政治も倫理も美学もすべてのものを決めてしまうという物語の中に私たちが生きているということだ。
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# by u-kuukan | 2016-02-27 13:21 | 旅行

先日の日曜日三菱1号館美術館で「画鬼・暁斎」ー幕末明治のスター絵師と弟子コンドルー

見てきました。

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存在を捉えたその眼差し、早描き、的確で繊細なデッサン力、日本画の画法、圧倒的な作品の力に言葉を失いました。暁斎は、まず観察して記憶し、その後に記憶を元に絵を描いたそうです。

その絵はどの段階で描くことを止めても、その描かれている線同士のバランスがいつも取れていて、さらに、一枚の絵全体のバランスも取れていたというのですから、驚きです。







f0012852_20325250.jpgジョサイア・コンドルは暁斎の弟子でした。ご存知のように「日本近代建築史の父」と言われていますが、24歳で来日しています。当時自らデザインした家は一軒も建てていなかったようですが、来日するや明治政府のためにいくつもの建築を設計し、工部大学校では自分とほぼ同世代の辰野金吾や、片山東熊・・・そうそうたる建築家も育てています。こちらも凄いですね。「暁英」と名乗った暁斎の弟子としての絵の完成度にも脱帽でした・・・


岡倉天心フェノロサが、暁斎を東京美術学校の教授にしようとしますが、まもなく暁斎は59歳で亡くなり、2人の願いは叶いませんでした。もし、あの時、暁斎が教授になっていたら今の日本画は違ったものになっていただろうと言われています。それだけの人が、なぜ日本美術史から消えかかっていたのかが、本当に不思議です。


暁斎とコンドル」2人の作品の触れ巾の広さ、批判精神、豊かさ、恐れ、華やか、遊び心、官能性・・・・・



混沌としている現代、この時期にこの展覧会が投げかけたものは大きいと感じました。




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# by u-kuukan | 2015-09-07 20:55 | その他

OB結婚式〜引き渡しなど

前回のブログから、久しぶりのUPになります。

d0021969_20180936.jpg2月21日は事務所OBの結婚式が、学士会館でありました。新郎新婦を立たせたままスピーチをするという大失態。花嫁はとても幸せそうで綺麗でした。空も、真っ青だったな。















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3月5日は、家づくりの会のリレー形式の個展の打ち合わせ落合さんが3月21、22日でした。次回は庄司さんで日時は5月23、24日、その後が7月25、26日が高野です。
9月が白崎さん、11月が松本さんと続きます。その会場に置く展示パネルをデザインしました。














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3月16、17日は建築道場の社外講師を勤めました。100名弱の設計者を前に設計作品の講評と夕方から講演会、真剣なまなざしに、2月のスピーチに続きまたまた緊張し、僕も刺激を受けました。2日目は住宅を案内しました。















d0021969_20180937.jpg3月21日からは家づくり学校の京都修学旅行に参加。じっくりと知られざる建築を味わい、さらに最後に京都の建築家の横内さんのアトリエを訪ねるなど、とてもとても消化しきれないほど建築と庭を堪能してきました。泉校長初め、ご尽力いただいた皆様に感謝。特に今回は東山の地面の何とも言えないパワーを、全身で感じて帰ってきました。
南禅寺で座禅をした成果?でしょうか。













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3月末は練馬区で住宅の引き渡し













今朝の新聞で目に留まったのは、
我々は見るものを模倣するのでなく、想像するものを模倣するのである。
という、哲学者、三木清の言葉。
私たちは、幻想をなぞりながら現実を組み立てているということ。
この「構想力の論理」は、ラジオや白黒TVや画像の悪い本を見て想像していた時代の言葉なのかなと感じました。鮮明な画像、リアルな画像や情報がいつでも手に入る
時代だからこそ、創造する難しさというものがあるのかな・・・・・・
今日は、こんな事を思いました。

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# by u-kuukan | 2015-04-06 20:49 | 建築

建築ジャーナル

f0012852_11440203.jpg建築ジャーナル2015年2月号に、遊空間設計室が紹介されました。
「気になるあの人の事務所を訪ねて」というシリーズ2回目です。












15にわたる質問になんとか僕なりに答えました、是非ご覧下さい。
雑誌はスケッチだけの紹介ですが、実際はこんな感じです。
一階がメインの仕事場で、床は豆砂利洗い出し(床暖房で冬も快適)、
壁・天井はローラー塗りの左官材(自主施工、スタッフと塗りました)。
2階は打ち合わせ室と資料室があります。
こちらは、床はチークフローリング、壁・天井は一階と同じです。
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# by u-kuukan | 2015-02-02 19:07 | 掲載誌