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高野保光のコラム


by u-kuukan
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阿修羅展

阿修羅展_f0012852_15221511.jpgゴールデンウィークは、家族で美術館巡りの1泊2日の東京小旅行2(3年前の夏が1回目)に行ってきました。計画性なし、渋滞なし、交通費なしの低予算の気まぐれ小旅行です。食事も行き当たりばったりで、失敗もありましたが・・・・・・・

展覧会をまとめて見る、それが出来るのが東京の魅力の一つですね。1日目は目黒川沿いの散策とHIGASHIYAでランチ、その後菊池寛実記念智美術館国立新美術館(ルーブル美術館展)、21 DESIGN SIGHT(U-Tsu-Wa展)を見ました。うつわ展は安藤忠雄の会場構成が見事すぎて?見たい器がその他大勢的に感じてしまったのが残念。もっと一つ一つの器を近くに寄ってじっくり見たかった・・・・・
2日目の午前中はホテルでのんびり、12時少し前にチェックアウトして上野へ。
東京とは思えないくらい、深く高い緑の中を歩いて東京国立博物館平成館へ向かいました。ここで今回の旅行初めての渋滞?に遭遇、30分並ぶことに、スーパースター並の人気でビックリ、興福寺の国宝阿修羅展です。現存するすべての国宝・八部衆像、十大弟子像がすべてガラスケースナシで見れます。特に阿修羅立像は非常に近い距離で360度ぐるりと見ることができ本当に良かったです。

阿修羅展_f0012852_15234524.jpg前日見たルーブル展の彫刻とはまったく別世界。とくに阿修羅のあのなぞめいた少年の眉を寄せたなんともいえない深い表情は憂いなのか、悲しみか、祈りか、懺悔か・・・・3つの顔には迷いや嫉妬などの心の動きから僕らが到底到達することは出来ない深く繊細な心のあり方まで見事に彫り込まれているように感じた。3つの顔と6本の腕があり明らかに異形といえるのに、そこには確かな空間が生まれていた。軽やかで美しくバランスも良い、不自然さをまったく感じさせないすばらしい造形だった。
by u-kuukan | 2009-05-07 20:35 | 旅行